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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_112 左足先の痛み(モートン病?)

投稿日:2018年12月11日 更新日:

モートン病という診断を受けたそうです

糸島こどもとおとなのクリニックから不定期にお届けするマッケンジー法・症例ファイル。
今回は左足先の痛みについて以前診察を受けた病院でモートン病と診断されたという60代女性のお話です。

モートン病は足先の神経が構造的な理由で圧迫されて生じる病気です。足先のしびれや痛みなどが主な症状ですが、部位も含めてバリエーションがあります。
詳しくは日本整形外科学会のこちらのリンクをご参照ください。

さて、この方の場合は、左第3趾の付け根あたりが時々痛くなるようですが、これまでは2日ほど放置していたら良くなっていたので気にしていませんでした。

しかし、今回は1週間ほど症状がとれないため心配になり来院されています。

お仕事はデスクワークを日に2時間ほど。趣味はソフトバレーボールを週1回。ウォーキングは45分/日、3回/週程度と動くのが大好きな方ですが、現在は歩くときの左足先の痛みが3点(考えうる最大の痛みが10点満点として)、歩いて痛いところを押しても同じように痛いという状態です。

姿勢矯正保持検査を行いますが特に影響はないようです。
(姿勢矯正保持 NE)

可動域には特に問題はありません。症状にも影響がないようです。

お元気で体力がある方なので、うつ伏せで腰椎の伸展を10回してみますが、症状に変化はありません。
(EIL 10回 NE)

今度は逆に腰を5回だけ屈曲してみます。

A子さん
少しいいような……

(FISit 5回 歩行時痛軽減?)

さらに5回、声かけしながらしっかりと屈曲していただきます。

佛坂
もう一回歩いてみましょうか
A子さん
今は痛くないですね……違和感はありますけど

(FISit w/op self ER意識して 5回 歩行時痛軽減)

ご自分でやるべきエクササイズをご説明し、初回評価を終了しました。

その翌日。あまりかわらないと言われます。

エクササイズは昨日バレーボール開始までに3セット、バレーボール中は床に脚を伸ばしてすわった前屈のストレッチを少々やったそうです。ちなみにバレーボール中にアタックしているときには痛くありませんでした。
しかし、バレーボールが終わった後に痛くなったようです。今朝からエクササイズを3セットして来られました。

今の痛みを確認します。すると……

A子さん
今は痛くないみたい……ここに来たら痛くないみたい……

どうやら改善しているように見えます。そこで、体育館などで寝転がってできるようなメニューもできるかやっていただき、問題なくできることを確認し、エクササイズのバリエーションを一つ増やしてみました。

(FISitに加え、体育館でもできるようにFIL持続も追加)

初診より9日目の3回目のフォローアップの日。

前回の来院後、2日ほどなんともなかったので、5kmほどのウォーキングに参加したところ、1kmほどで痛くなったそうです。しかしその翌日はバレーボールに出ましたがなんともありませんでした。 現在は左足の違和感のみで、もう痛みはありません。

エクササイズのチェックをするととても良く出来ていて問題ありません。

少なくとも改善傾向の間はこれ以上負荷を増やす理由はありませんので、エクササイズをそのまま続けていただくことに。

そして初診より3週間ほどたったフォローアップの日。

3日ほど前に少しだけ左足先が痛かったのですが、エクササイズでよくなったようです。 その後は4kmほどのウォーキングをしても、この前のようには痛みも出ずに完歩できました。
エクササイズはかなりよくやれていると自信をもって言われますし、経過が良いので疑う理由がないですね(^-^)

痛みの部位からモートン病と診断されてもおかしくない症状でしたが、今回は腰椎の屈曲エクササイズで症状が改善しました。

少々だらだらと良くなったようにも見えますので、たまたま良くなったのではないかと言われる方もあるでしょう。

しかし、今回は痛くなったときに腰椎の屈曲エクササイズをしてその場で症状が改善する体験をされましたので、腰椎に関連した左足痛であることは疑う余地がありません。

本当に足先の痛いところに病変があるのか……それはマッケンジー法(MDT:Mechanical Diagnosis and Therapyとも呼ばれます)によりメカニカルな評価をしてみないとなんとも言えないのです。

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