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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_117 左膝痛

投稿日:

はっきりとしたきっかけもなく両脚のあちこちが時々痛くなります

糸島こどもとおとなのクリニックから不定期にお届けするマッケンジー法・症例ファイル。
今回は左膝痛で来院した13歳男児のお話です。

実はこのお子さん、以前から時々これといった思い当たる原因もなく右足首と左踵が痛くなることがあったことを自覚していました。
数ヶ月前に左踵が痛くなって来院したときに腰椎の屈曲エクササイズで速やかに症状が消失して、その後しばらくたってから、右足首と左踵が痛くなったときに再来し、再び屈曲エクササイズで速やかに症状は改善したという病歴があります。

今回は昨日走っていて、捻ったわけでも負担の大きな走り方をしたわけでもないのに左膝が痛くなってきました。
これまでの病歴を見ても、もちろん見なくても、膝の症状ですから…そう、腰椎から評価を行います。

腰椎の可動域には全く問題ありません。

現在は歩く程度では全く痛くないのですが、左足のけんけんをすると痛みが出ますので、これをベースラインとして評価開始します。

最初から負荷を強めにしっかりと腰を屈曲してみますが、けんけんの痛みは増えも減りもしません。
(FISit w/op self 10回 NE)

次に立ったまましっかりと腰を伸展してみますが、これまた影響なしです。
(EIS 10回 NE)

さらに腰を横に動かす動きも影響なしです。

腰の動きについてはかなりしっかりと負荷をかけてみましたが、症状は良くも悪くも全く変化しません。このような場合、過去の病歴を参考にしてこのまま腰椎の評価をする(負荷を上げるか、またはやり方を変える)のもありですが、今回は膝の評価に進むことにしました。

座ってもらい、自分で膝をしっかりと伸ばすことを繰り返してみます。

佛坂
けんけんしてみようか
D男くん
さっきより少しいいです

(膝EXT非荷重 10回 B?)

今度は立った状態で少し体重を載せながらしっかりと伸展を10回やってみます。
すると、途中から、だんだんとけんけんの時と同じ痛みが出てきました。

けんけんしてもらうと、

D男くん
さっきより痛いです

(膝EXT荷重 10回 W)

悪くなりました…が、マッケンジー法ではこのように悪くなった場合でも、その時、症状がどのように変化したかを参考にしつつ次にどうするのかを決めていきます。

座ってもらい、左膝を抱え込むようにしっかりと曲げる負荷をかけてみます。まずは10回。

佛坂
もう一回けんけんしてみようか
D男くん
さっきより痛くないです。3点くらい

(膝FLX非荷重 w/op 10回 B)

いい反応が出ましたので、もう10回続けてからけんけんしてもらいます。

D男くん
(けんけんしながら)…だいぶいいです、1点くらい

(膝FLX非荷重 w/op 10回 B)

エクササイズについてご説明して初回セッションを終了しました。

そしてその翌日。

もう全く痛くありません(^-^)

家に帰って2セットした後くらいから痛みは完全に消えてしまったようです。

でも約束通り、今日も症状は無いですが、しっかりとエクササイズはやってくれました。

けんけんして確認しますが、全く問題ありません。

佛坂
もしまた同じように痛くなったらどうする?
D男くん
また同じように膝を曲げるのをやってみて、だめだったらまた来ます!

過去に踵や足首の症状が腰椎のエクササイズで改善したことがありましたが、今回は膝のエクササイズで症状が改善しました。

では将来、もし同じお子さんが下肢のどこかが痛くなったといって来たときにはどうしたら良いのでしょうか…やはり腰から評価します。

マッケンジー法では下肢の症状がある場合には腰椎から評価することはこれまでもご紹介してきました。
一貫してマッケンジー法の評価システムに従うことで、結果として最も漏れが少なく効率的な評価が可能となるのです。

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