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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_20 腰痛

投稿日:2017年4月7日 更新日:

15年来の腰痛…「治らない」という暗示からの解放

本日の患者さんは42歳、男性、建築業。15年来の腰痛。

実は、当クリニックの看護師さんのご主人で、この数日間にすでに何人か私のMDTによる患者さんの評価の様子を一緒にみてきて、これは一度私に見てもらったほうが良いと考えて、ご主人に強く受診を勧めてもらい受診されたとのこと。

職員さんから信頼されるのが一番嬉しいかも(^-^)

ご本人を特定できる可能性がゼロではないので、いちおうこの文章に目を通してもらい、問題がないか確認し、ご了承いただいています。

これから一緒に働いていく看護師さんのご主人だし、いい結果が出ればいいですがこればかりは評価してみないとなんとも言えませんね…プレッシャー…を楽しめますw

さて、問診から。

自営で時間にすると長いときで10時間労働とのこと。長時間の運転やあぐらをかくのは無理とのことです。

にこにこしておられるので、現在さほど痛くないのかと思いきや、現在、VASで5-6/10となかなかの高値。評価にはもっていこいですね!

特に悪くなったのは5~6年前にソファの背もたれにもたれて背伸びをしたときにグキッとなって激痛が走り、以後、怖くて伸びることが出来なくなったようです。

朝起きたときが悪く、座位、歩行、同じ姿勢でいるときなどが悪いようです。動いているときやお風呂上がりは多少良いようですが著明な改善動作はありません。

レッドフラグは無いようです。

まずは座位姿勢チェック。例によって悪いですw

姿勢矯正保持をしたところ、30秒ほどでお伺いすると、VAS 2/10に改善しています。
さらにバスタオルを固く巻いたものを腰にサポートを入れて保持していただくと1/10にまで改善します(^-^)

可動域検査では屈曲は中等度、伸展20゜程度でしょうか、重度の制限があります。

普通に立って頂くとまた2/10程度に少し痛みが増えるようですが、そこでEIS(Extension in Standing: 立位での伸展)を入れると1/10に改善します。

puppy positionを持続すると、すみやかに0.5/10に。

ここまで来ると、もう攻めてみたくなりますね!w

EIL(Extension in Lying: 腹臥位での伸展運動) 10回していただき痛みの程度をおたずねすると…

B男さん
ありません……
佛坂
ゼロですか?
B男さん
はい、ゼロです。

間違いなく疼痛は消失しました!

その後、前屈をしていただくと、前屈のストレッチをしていなかったにもかかわらず、前屈も改善しています。これは伸展エクササイズが有効であることを示唆する所見でもあります。

ご本人に今回の診察を受けて感じた事をお話し頂きました。
以前、背伸びをしたときに激痛が走ってから伸びるのが怖くて避けていたとのことです。
実はこんなに腰をそらしても大丈夫だとわかり、なにか吹っ切れたようなスッキリとした表情になっておられます。

姿勢、エクササイズを指導し初回セッション終了です。

このように、15年来の腰痛がここまで劇的に治ることばかりではないのですが、過去の激痛を覚えたイベントで、「こうしちゃいけない」とか「治らない」とかいう暗示にかかっておられる方は少なからずおられます。
その暗示から患者さんを解放する事もマッケンジー法では重要だと考えています。

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