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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_24 腰痛・腰椎分離症が原因?

投稿日:2017年4月25日 更新日:

腰痛、10代半ばに診断された腰椎分離症が原因?

糸島こどもとおとなのクリニックから不定期にお届けするマッケンジー法の症例ファイル。本日は慢性の腰痛がある30代の女性です。

実はご本人は受診の予定ではなかったのですが、お子さんのケガで当クリニックを受診され、その待ち時間に外来の待合スペースに掲示しているプロフィールの紹介で、私の専門分野に「マッケンジー法」というのが書いてあるのをたまたまご覧になったようです。

マッケンジー法っていったい何なんだろうと思われたようで、お子さんの診察が終わった後にたずねられましたので、首肩腰や手足の痛みなどをお持ちの方の症状が動きでどのように変化するのかをお聞きして診察をしながらどのような動きがその人に合っているのかを見つけて症状を改善していくような方法であることをご説明しました。

10代半ばの頃、腰椎分離症と診断され、以後、ずっと腰痛に悩まされていたようです。

もちろん、腰椎分離症があってもマッケンジー法の評価はできますので、その旨お伝えして一応レントゲン写真を撮影しました。

レントゲン写真では確かにまぎれもない完全な分離症とそれによる椎間板変性を伴ったごく軽度のすべりがはっきりと認められます。前後屈の撮影もしていますが、大きな不安定性はないようです。
これまで、お近くの整形外科でレントゲン撮影をされて、腰椎分離症を指摘され、疼痛が強い時に鎮痛剤の投薬やコルセット処方を受けておられましたが、振り返ってみて根本的にはあまり改善が無かったようです。

よくお伺いしてみると、事務職をしていた一年間ほどは全く症状が無かったとのこと。
その後、農業に従事するようになってからは慢性の腰痛に悩んでおられます。

評価を開始します。今回もレッドフラグなしで途中割愛しますが、日常生活でも腰を曲げることが多いのは間違いないようです。

可動域検査をすると、前屈は疼痛無く指先が床に着きますが、背屈はVAS 3/10の疼痛を伴い、ほとんど出来ません。
横に腰を動かすと、左側へのサイドグライド(横に腰をずらすような動き)で3/10、右側へののサイドグライドで4/10のベースラインがとれました。

伸展方向が良さそうだと感じますね!
……と認定セラピストの方は感じているはずw

さっそく、臥位での伸展を行います。

一回目、VAS 3/10 で途中に腰痛が出現しますが、もとに戻ると元通りです。(VAS 3/10 PDM produce → NW)
特に症状の増悪はないので続けます。
10回反復します。すると最後の10回目のころにはすでに痛みらしい痛みは覚えなくなりました(^-^)
立っていただき、少し歩いていただくと、評価前にあった広い範囲の腰痛が比較的狭い範囲に集まって小さくなっているようです。

お若くて比較的柔らかい方なので、さらに攻めますw

両手の高さをかさ上げして、さらに完全伸展位でお腹を下げる動作(sag)を入れて10回。しっかりやると体が熱くなりますから付き添いの看護師もウチワで患者さんを仰いであげながら応援します!w

そして再び立って後屈していただくと……お〜っ、ぐぐ〜っと背屈できています(^-^)
さらに前屈すると……さきほどの腰を反復伸展する前の前屈よりもさらに柔らかくなって、指先が曲がるまで前屈できました。
そして起き上がるなり、「前に曲げるのも楽になりました!」と。

初回評価の後、感想を伺いましたが、これまで受けたどの治療より効果があったと自覚されたようです。「自分は腰椎分離症だから腰痛があるのだ」という考えがただの思いこみだったことに気づいてもらえたと思います。
「もう分離症のことは忘れましょう!」そうお伝えしました。

今回もそうでしたが、過去に整形外科で画像診断を受けて、自分の症状の原因がそこにあると信じ込まされている方が数多くいらっしゃいます。実際にはその関係を立証するのは大変難しいことですし、事実、画像所見に関係なくマッケンジー法による評価で症状の改善する方は少なからず存在するのです。

今回はお子さんのケガがなかったら当クリニックには来られなかったわけですので、お子様に感謝しないといけませんね(^-^)

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