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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_38 左膝痛

投稿日:2017年7月24日 更新日:

左膝痛、同じ動作でも痛くないときもある…これって?

糸島こどもとおとなのクリニックから不定期にお届けするマッケンジー法の症例ファイル。本日は50代女性、左膝痛の患者さん。

1週間前、お店の売出しで忙しく動き回っていたようですが、特にひねったりした覚えもないのに、午前中に左膝が痛くなったようです。
左膝を伸展するときに特に痛いようですが、同じ動作でも痛くないときもある……ここがポイントの一つと気づかれたあなたは、もうすでにマッケンジー法の問診通ですね!
単純X線写真ではごく軽度の変性所見のみです。

座っている時には左膝内側にVAS 3/10の疼痛があり、立ち上がる瞬間は5/10に増悪します。
座面を高くして坐位姿勢矯正保持検査を行います。しばらくしてお伺いすると、左膝内側痛はあまり感じないレベルに改善しました(^-^)
立ち上がっていただくと、先ほどは立ち上がり時に覚えた疼痛は5/10だったものが4/10くらいわずかな改善感が得られました。ただ、この程度の改善では本当に良いのか分かりませんので、さらに評価を進めます。
可動域検査では立位屈曲、右サイドグライドで左膝痛を生じますが、元に戻ると元通りです。(produce NW)
立っているときの4/10の左膝内側痛を新たなベースラインとして評価を続けます。

立位のまま腰椎伸展を数回行うとわずかに左膝痛の改善感が得られました。(EIS 5回 better 4/10→3/10)

ここまで来るとおおよそ伸展方向でよい印象ですね。

臥位での伸展を負荷をしっかりかけて行い、再び立っていただき歩いていただくと……歩行時の跛行は無くなり、ご本人もビックリという表情です(^-^)
(EIL w/sag 10回 左膝痛 abolish 歩行時の跛行消失)

膝痛の原因は、またしても腰椎でしたね!

腰椎の伸展エクササイズなどご説明し、初回セッション終了です。

さて、その翌日……。
うずくことはなくなったがスッキリはしていないとのこと。(^_^;)

腕がこった感じがするくらいにエクササイズはばっちりやっていたようです。
それではどこにそのスッキリしない原因があるのか……。

やる回数に問題がないのなら、次にやり方を見てみます。
実際に家でやっていたエクササイズを目の前でやっていただき、チェックを行います。
しっかりご説明していたつもりでも、自己流になっている場合ややること自体を間違っている場合は少なくないのです。

伸展エクササイズはおおよそ出来ているようですが、エンドレンジ(しっかりと最後までという感じです)が少し甘いことと腰を下げる負荷のかけ方のタイミングがやや早い事が見て取れました。 この2点を修正して再度5回、さらにより手を手前に手をついてより負荷を高くして5回……すると、疼痛はVAS 3/10から1/10へと明らかに改善します(^-^)
立位での伸展についてもしっかりと最後までというところを再度確認。

初診から1週間ほどで日中はほとんど痛みを意識しなくなったようですが、夜間に痛みが出るようでしたので、さらに、眠前のエクササイズとエンドレンジをしっかり意識することなど再度ご説明します。

途中のフォローアップが数回ありましたが、おおむねマイナー修正とアドバイスだけでよい程度に徐々に症状は改善していきました。

そして、初診から2週間ほどしたころ、エンドレンジをしっかり意識してエクササイズをやりはじめて2日ほどした頃から、夜間の疼きも無くなったようです。
現在は周りの方々からも、あれほど膝を痛がっていたのに、注射も痛み止めもいらないくらいに良くなっているのはすごいと言われているとのこと。しかも腰が原因とは驚き倍増ですね!
職場の人からどうしたらそんなに良くなるのか教えてと聞かれても、人それぞれやり方は違うようだと教えているとのことですから、マッケンジー法のコンセプトをよく理解していただいているようです(^-^)

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