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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_44 右アキレス腱付着部痛

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14歳男児、右踵の後の辺りの痛み、アキレス腱周囲炎のようにも見えますが…

糸島こどもとおとなのクリニックから不定期にお届けする症例ファイル。本日は右踵が痛いとのことで来院した14歳男児のお話です。

10代の踵痛…なんか似たような話があったような…と思われたあなたは当クリニックのブログ通ですね!(^-^)

野球部の部活で走っていて、特にひねったり打ったりしたわけでないのに、右踵のあたりが痛くなってきたようです。心当たりと言えば最近走る距離が増えていることくらいでしょうか。
夏休みということもあり、朝から夕方まで7時間くらい野球練習…といっても途中、勉強時間も少しはあるようですw
痛みの場所を確認すると、右アキレス腱付着部あたりに圧痛を認めます。
仰向けになり、踵の痛いところを当てて左右に足先を振ってゴロゴロする動作で痛みがVAS 2-3/10程度。
走っている時はVAS 8/10程度に増悪します。
姿勢はかなり悪く、お付き添いに見えたお父さんから見ても明らかに猫背です…とここまでくるとますます怪しいですね!

もちろん整形外科ですから、念のため単純X線検査で右踵の状態を確認しますが、異常はありません。
診察台に仰向けで右足先を動かして右踵後方、アキレス腱付着部周囲にVAS 3/10、自分でもそこを押して疼痛が再現できる事を確認しこれらをベースラインとして評価開始します。
もちろん腰椎からですね!

レッドフラグももちろんありません。

可動域にも問題なしです。 まずはうつ伏せでの伸展検査から。
体が柔らかいのでしっかりとグーンと伸びてもらいます。
「なんでこの体操??」といった表情ですw
さて、10回終わって自分で踵の痛いところを押してもらうと…あれっ、という表情w
痛みは半分以下になっています。
(EIL 10回 better 右踵痛 VAS 1/10)

このくらい変化があると自信を持ってもっと負荷をかけていけますね!

さらに負荷を上げて10回。
再びベースラインチェックすると……疼痛は完全に消失しました!(^-^)
(EIL w/sag 10回 abolish)

姿勢に加え、走る前後も含めて伸展エクササイズを指導し初回セッション終了です。

さて、2日後。

再来当日、走っても全く痛みは出なかったようです。

昨日は朝夕に伸展エクササイズを2セット、ランニング前後に1セットずつできたようですが、エクササイズの効果は疼痛が半減する程度だったとのこと。

過去に似たようなお話があったので、ピンとくる方がいらっしゃるのではないでしょうか…

そう、姿勢ですね!

姿勢はと言うと…やはりだらりが抜け切れていません。

症状はすでに無くなってはいますが、今後のことも考え、姿勢の重要性を再度ご説明しました。

今回はアキレス腱付着部の疼痛でアキレス腱周囲炎を思わせる症状でしたが、またもや腰のエクササイズで症状は改善してしまいました。

運動を特に制限することもなく、また消炎鎮痛剤など使うこともなく2日で治癒ですから運動のしすぎでもなければ炎症でもないことは明らかですね。

このように下肢の様々な症状が、その痛みのある部位に治療を施すことなく腰椎のエクササイズで改善することは決して稀ではないのです。

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