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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_46 13歳・女児、左足関節痛、運動しすぎ?

投稿日:2017年8月25日 更新日:

陸上部の練習後に出てきた左足関節の前方の痛み、特にひねったりした訳ではないようですが……

糸島こどもとおとなのクリニックからお届けするマッケンジー法症例ファイル。本日は左足関節痛を主訴に来院した13歳・女児のお話です。

陸上部で、その日も練習中はなんともなかったようですが、家に帰って座っていて立ち上がる時に左足首に痛みを覚えたようです。近くの整形外科にかかり運動のしすぎと言われ湿布などしていました。特に安静にするということもしておらず、その後も痛みは良かったり悪かったりを繰り返していました。陸上練習は1日あたり3時間くらいです。

痛みの場所は左足関節の前方で、左足でケンケンしてもらうと5/10程度の痛みがあります。

下肢症状の評価はもちろん腰椎からですね!(^-^)

姿勢は例によって悪いですが、姿勢を矯正し保持しても特に変化はありません。

腰椎の可動域検査ではいずれの方向にも大変柔らかいのですが、腰を左に動かす検査で左足首の疼痛が誘発されました。
(右SG 左足首痛produce)

病歴と姿勢の情報から、まずは伸展方向から評価してみることにします。もちろんレッドフラグ無しです。

うつ伏せで腰を反らせてもらうと、身体が柔らかく楽々できます。
そこでちょっと負荷をあげて10回反らせてみました。
そしてケンケンしてもらうと……あまり変わりないけど、どちらかというと悪いかも…?という感じ。
(EIL 嵩上げあり 10回 worse?)

逆に行ってみます。今度はそのまま仰向けになってもらい、屈曲方向を試します。
両脚をしっかり抱え込んでもらい1分ほどしてベースラインチェック。変わり有りません。
(FIL 持続 NE)

はっきりしませんからさらに負荷を上げてみます。

座位になってもらい、思いっきり腰を曲げる運動を10回。
そしてケンケンしてもらうと……一回目のケンケンでおもわずしゃがみ込んでしまいました。
痛みの具合をたずねるとVAS 8/10に激増です。

出ましたね!(^-^)
本人は痛がっていても、検査する側としては内心ホッとしています。良かれ悪かれ変化があれば方針が決まるからです。

というわけで、再度腹臥位での伸展をしますが、身体がとても柔らかいため、手を出来る限り後ろについて、身体が後ろに折れ曲がるくらいにしっかりと反ってもらいます。
そして、10回終わって、再びケンケンしてもらうと……痛みは激減し、軽い痛みはあるけどケンケンできるレベルになりました(^-^)
(EIL w/sag 手前に手をついて後ろにそるくらいにしっかりと10回 better VAS 3/10)

姿勢指導、エクササイズ指導。部活の前後などしっかりとエクササイズをしてもらうことにして初回評価終了です。

そして、3日後。

エクササイズはそれなりに出来ていて、症状も軽減しているようですが、もともとあった痛みの半分程度が残っているようです。

再びベースラインチェック、左足でしゃがみ込みVAS 3/10を本日のベースラインとします。

自宅でやっていたエクササイズをチェックすると、やはり楽にできているのでちょっと他の工夫が必要です。

そこで、しっかり伸びきった状態で1分くらい持続してみることに。

1分後、ベースラインチェックすると、痛みは1/10に改善しています(^-^)
(EIL持続 1分 better VAS 1/10)

さらにバスタオルを使って腰の負荷を自分で上げる方法を指導して持続すること1分。

再びベースラインチェック。

佛坂
痛みはどうかな?
Cちゃん
痛くないです。
佛坂
0点?
Cちゃん
0.2かな

今回、左足首の前方の痛みのように見えましたが、運動制限することなく腰の動きによって目の前でほとんど痛まなくなるのですから、左足関節の運動しすぎによる足関節痛ではない事は明白ですね。

その当日に陸上の試合があるとのことで、試合の前にしっかりとエクササイズをすることを指導しました。

が、その後日談。

試合の会場では恥ずかしくてエクササイズをしなかったようです(^_^;)

もちろん、走るのに問題は無かったようですが、少し痛みがある状態で試合に臨んだとのこと。

この人前でエクササイズをすることの恥ずかしさという問題をどう克服するか……まだまだ課題はありますね!

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