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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_54 右肘外側の痛み

投稿日:2017年10月27日 更新日:

上腕骨外側上顆炎(テニス肘)と診断された1年以上続いている右肘外側の痛み、評価の結果は?

糸島こどもとおとなのクリニックからお届けするマッケンジー法症例ファイル。本日は右肘の痛みを主訴に受診された60代の女性です。1年以上前より誘因なく右肘痛を覚えるようになりました。右肘の外側に押さえると痛いところがあって、日常生活動作によって痛むことがあるようです。1年前は家事にも支障をきたしていたようですが、上腕骨外側上顆炎と他院で診断され、整形外科、整骨院などで治療を受けても良くならなかったようですが、その後、だんだんと良くなってはいるようで、今はさほど生活には困っていない程度です。

右肘の外側を自分で押していただき、痛みの部位を確認すると、上腕骨外側上顆という骨の出っ張りの部分のちょっと遠位(手側)にVAS 2/10の圧痛を認めます。右手を握ってもらい、その握りこぶしをしっかり保持したまま、抵抗に逆らって右手首を上に向けていただく時に、同じ部位にVAS 2/10の疼痛が再現されます。
(Thomsen test +)

この慢性の経過、部位、検査結果からも上腕骨外側上顆炎、いわゆるテニス肘のように見えますね。

でも、マッケンジー法では…もちろん頚椎から診察です。

ちなみに単純X線検査で頚椎に軽度の変性を認めますが、右肘は正常で、他に問診情報からもレッドフラグなしです。

まずは姿勢を確認します。例によって頭の前に出たやや悪い姿勢です。
(Protruded head +)

そこで、姿勢を矯正して保持すること10秒ほど、

A子さん
ちょっと首の後ろあたりがきついですね…

佛坂
通常はあまり動かさない所を動かしているのできつい感じがするかもしれませんが、ちょっと頑張ってみてくださいね!

そう励ましながら保持すること1分。

佛坂
さっきの痛かったところをもう一回押してみましょうか
A子さん
あれっ、痛くない!

佛坂
さっきのぐいっと手首を上に向けるのをやってみましょう

と、右手の握りこぶしを保持した状態で抵抗してぐっと背屈していただくと、

A子さん
えっ、痛くない…魔法みたい…。やっぱり姿勢が悪かったんですか?
佛坂
いまやったことは姿勢を整えるだけでしたよね。ということはやっぱりそのようですね(^-^)
A子さん
湿布していると良いようなんですが……
佛坂
湿布していると良いようなら湿布もよいと思いますよ。ただ、今回の診察で姿勢を整えることでよくなることがわかったので、症状があるときには姿勢を意識して整えると良さそうですね。もちろん湿布も差し上げておきましょうね(^-^)

というわけで、宿題としたことは姿勢を意識した生活をするだけ。

ひょっとするともっと色々と頚椎の負荷をかけるエクササイズを試すともっと良い結果が早く得られるかもしれませんね。
…でも、そのエクササイズは要らないかもしれません。

皆さんもご経験があるのではないでしょうか。宿題を出される時にはできるだけ簡単なものを一つでも少ない方が嬉しいですよねw

マッケンジー法ではエクササイズの宿題はその人に必要な負荷の種類・強さなどを考え、やっていただくことはできるだけシンプルに一つでも少ない方が良いと考えます。その患者さんにかかる心的・肉体的負担をできるだけ少なくなるように配慮しつつ治療計画を立てていきます。

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