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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_59 左踵痛

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木材が当たった?……アキレス腱付着部あたりの原因がよくわからない踵痛

今日は左踵痛を主訴に来院された50代の女性をご紹介します。

生活介助、支援などのお仕事をなさっておられ、塩作りで日常的に木材を運ぶことが多いようです。木材と行っても廃材を燃料にされるので、その大きさは様々。
大きなものは数キロ、あるいはそれ以上で二人で運ぶこともあるそうです。

具体的なお仕事の様子を伺ってみたところ、できた塩の小さなゴミ取りをする作業は座って深く前かがみになって何時間も仕事をするそうです。塩の中のゴミ取りって想像しただけでも大変そうですね(^_^;)
さて、1週間ほど前、いつの間にか左踵が痛くなってきました。バタバタと動きまわるので気づかないうちに材木が当たったかなとも思ったそうですがはっきりしません。その数日後に買い物で動き回ってから増悪し、いよいよ痛みが強くなって来院されました。

痛むのは左踵の後ろの方で、アキレス腱の付着部よりやや遠位、踵骨(かかとの骨)の後ろあたりになります。

体重を載せると痛く、動き回ると増悪します。逆に座って体重が載っていないとなんともありません。

単純X線写真では、アキレス腱付着部に小さな骨化を認めます。

踵の症状があるとき、どこから診察するのがよいのでしょうか…
過去の症例ファイルでもご紹介してきたので、ピンときた方は当院のブログ通!
まずは腰椎でしたね!

メカニカルな評価が禁忌となるようなレッドフラグ無しです。

左踵の荷重時痛VAS 6/10をベースラインに評価を開始します。

まず姿勢のチェックです。予想通り姿勢は悪いです(^_^;)

姿勢を矯正して保持すること1分。立ち上がって診察台の周りを歩いていただくと、少し痛みが軽くなっているようです(^-^)
(姿勢矯正保持検査 better 歩行時左踵痛 VAS 6/10→4/10)

可動域検査では屈曲(前かがみ)制限なく、伸展(腰を反らす)は中等度制限があり、伸展の際に両大腿後面に軽い痛みを覚えます。

となるとどの方向から診ていきましょうか……病歴とここまでの診察所見から伸展からにします。

まずはうつ伏せになっていただき、腰を反らす体操を10回。日々材木運びで鍛えておられるからでしょうか、50代ですが難なくこなされましたw

立って歩いていただくと、少し痛みが軽い感じになったと言われます(^-^)
(反復EIL10回、better 歩行時痛 3/10)

もう10回……今度はさほど変化ありません(^_^;)
(反復EIL10回、NE 歩行時痛 3/10)

立位での伸展も行いましたが、影響無し。検査結果をふまえて宿題は姿勢と伸展エクササイズにしました。
(姿勢指導、EIL 10回/セット、1日3セット(朝1、夕2)、EIS日中にできるだけ)

そして2日後……。

昨日はまだ少し痛い感じがあったそうですが、今日は違和感程度で痛みはないようです(^-^)

エクササイズはというと……朝は時間的に余裕がなく、夜に2セットしか出来なかったそうです。
ただ、腰はきついそうで、それなりに頑張っておられた様子。
実は同じ職場にやはり踵の痛みで当クリニックにかかり、同じく腰椎の伸展エクササイズで症状が改善している同僚がいらっしゃるようで、その方から「腰の運動はきついよね〜!」と言われたそうですw
きついことも、仲間がいると乗り越えられる……そんな感じでしょうか(^-^)

同じ治療法でがんばっている仲間……もちろんマッケンジー法に限らず、おそらく全ての治療法に共通する治療を成功させるための一つの要因と言えそうですね(^-^)

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