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糸島こどもとおとなのクリニック

マッケンジー法・症例ファイル

case_52 両手のしびれ

投稿日:2017年10月13日 更新日:

1週間ほど前からきっかけもなく両手が痺れてきた50代男性、夜間痛もあるようです

糸島こどもとおとなのクリニックから不定期にお届けするマッケンジー法の症例ファイル。今日ご紹介するのは両手のシビレを主訴に来院された50代後半男性です。

実は以前、10年来の両肩痛で来院されたことがありました。ご本人は五十肩と信じておられたのですが、マッケンジー法で評価した結果は頚椎のエクササイズで比較的早期に症状が良くなるタイプ(頚椎 dereangement, DP EXT)でした。
経過は良好で、その後、両肩の痛みで目が覚めることは無くなっているようです。この両肩についての治療経過についてはcase_28 両肩痛をご覧下さい。

さて、今回は1週間ほど前から特に誘因なく両手が痺れるようになったとのこと。
しびれは良かったり悪かったりで、どんなときに悪いというのははっきりしないようです。
ただ、夜間にしびれが強くて目が覚めることがあるようです。

しびれの範囲は両手掌から指先まで全体とのこと。現在は左が強く、診察の時点でもジンジンと痺れていると言われます。

夜間に強くなる手のしびれ……手根管症候群という病名が頭に浮かんだ方もあるかもしれません。
でも、しびれの範囲は手全体で手根管症候群の症状とは合いませんね。
しかもしびれは良かったり悪かったりですが、その理由ははっきりとわかりません。

この症状に波があるところ、以前、両肩の痛みが頚椎のエクササイズで軽快したあたりからピンと来ましたか?

症状は両手なのですが、やはり頚椎からしっかりと診察してみたいところです。

すでによく知っている方なので、とりあえず最近のエクササイズの実施状況をお伺いしてみたところ、両肩の痛みが良くなってしまったので、あまりやっていないと正直に答えていただきましたw

今回しびれがでてからエクササイズはやっていないとのこと……ってことは全然しておられない感じですねw

そこで、頚椎のエクササイズを覚えておられるかやっていただきます。

この方に処方したのは頭をグッと後ろに引いて伸展するエクササイズで、少し自分で負荷を加えるやり方でした。
(RET w/op self + EXT w/op self)

やり方を観察すると、1)頭の引き方がゆるく、2)しっかりと引いた位置を決めないまま伸展に移行して、3)しっかり最後まで伸展しきっていない、などが見て取れました。

そこで、これらのポイントを一つずつご説明しながら、エクササイズの練習をしていただきます。

アゴを後ろに押す動作を意識しすぎて、うまく顔が後ろに引けていないようなので、力の抜き方などを鏡を見て自分の首の動きを観察しながら練習してもらい、しっかりと頚椎のエクササイズを5回……しびれは改善しているようです(^-^)
さらに5回、一緒にしっかりと最終域を意識して動かしていただいたあと、手のしびれがどの程度あるのかお伺いしてみると……しびれは消えました(^-^)
(RET+EXT w/op エンドレンジを意識して10回 abolish)

ご本人としては、あれっ、今回は両手のしびれなのに、やることは同じ?という感じでまだ腑に落ちていませんw
肩であれ、肘であれ、手であれ上肢の神経は首から繋がっているので首が関係していることは少なくないんですよ、とご説明します。

ただ、一見するとちゃんとやっていそうに見えるエクササイズも、ちょっとしたやり方の違いで全く効果が出ないことはよくあります。

もしこの方が両肩の症状が良くなった後も頚椎のエクササイズを続けていたとしたら、ひょっとしたら今回の両手の症状は出なかったかも知れません。でも、やり方をチェックしてみると、やはり若干改善するべき所はありましたね。このように、エクササイズの効果を出すために、改善すべき点を見つけて、それをしっかりと覚えてもらい自己管理できるようお手伝いする。これもまたマッケンジー法の考え方なのです。

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